会計・確定申告更新 2026.10.27読了 7分

確定申告をスマホで終わらせる方法|マイナンバーカードとe-Taxの準備

確定申告はマイナンバーカードと対応スマホがあれば、作成コーナーや会計ソフトのアプリで提出まで完結できます。事前の準備、手順、スマホでできること・できないことを整理します。

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確定申告のたびにパソコンを開いて、書類を広げて、税務署の混雑を気にして……という作業を、もっと手軽に済ませたいと思っていませんか。最近は、スマートフォンだけで申告書を作り、そのまま提出まで終えられる仕組みが整ってきています。

ただし、スマホで申告するには事前の準備が必要で、収入の種類や取引の量によってはスマホだけでは進めにくい場面もあります。

この記事では、スマホで確定申告をする2つの方法、事前に準備するもの、手順、スマホでできること・できないことを整理します。2026年分の申告(2027年に行うもの)を前提にしています。

スマホで確定申告をする2つの方法

スマホで確定申告を終わらせる方法は、大きく分けて次の2つです。どちらも最後はe-Tax(国税庁のオンライン申告の仕組み)で提出します。

方法 向いている人 特徴
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」をスマホで使う 会社員の副業、医療費控除やふるさと納税の申告など、入力する項目が比較的少ない人 ブラウザで使える。収入や控除の金額を画面の案内に沿って入力する
会計ソフトのスマホアプリを使う 個人事業主・フリーランスで、日々の帳簿づけから申告までまとめて行いたい人 記帳したデータから申告書を作れる。スマホから申告まで進められるかはサービスによる

事業の売上や経費がある人は、作成コーナーに入力する前に、1年分の売上と経費を集計しておく必要があります。日頃から会計ソフトで記帳していれば、その集計の手間がほとんどかかりません。

事前に準備するもの

申告の時期になってから慌てないよう、次のものを早めにそろえておきましょう。

  • マイナンバーカード:電子証明書の有効期限が切れていないか確認します。電子証明書の有効期限はカード本体と異なり、発行から5回目の誕生日までが目安です。
  • 2種類の暗証番号:署名用電子証明書のパスワード(英数字6〜16文字)と、利用者証明用電子証明書の暗証番号(数字4桁)です。
  • マイナンバーカードを読み取れるスマホ:多くの機種が対応していますが、念のため対応状況を確認します。
  • マイナポータルアプリ:マイナンバーカードの読み取りや、控除の情報を取り込む「マイナポータル連携」に使います。
  • 収入と控除の資料:会社員の副業なら給与の源泉徴収票、事業をしている人は1年分の売上・経費の集計や帳簿、ほかに国民年金や国民健康保険の支払額、生命保険料の控除証明書などです。

マイナンバーカードを使わない方法として、税務署で本人確認を受けて発行してもらう「ID・パスワード方式」もあります。この方式の扱いや利用できる期間については、国税庁の案内を確認してください。

確定申告書等作成コーナーで申告する手順

作成コーナーをスマホで使う場合の、おおまかな流れは次のとおりです。画面の文言や順番は年によって変わることがあります。

  1. スマホのブラウザで国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を開く
  2. 作成する申告書(所得税の申告書)を選ぶ
  3. 提出方法として「e-Tax(マイナンバーカード方式)」を選び、マイナンバーカードを読み取る
  4. 必要に応じて「マイナポータル連携」を使い、控除などの情報を自動で取り込む
  5. 給与・事業・雑所得など、収入の種類ごとに金額を入力する
  6. 社会保険料控除や医療費控除など、受けられる控除を入力する
  7. 計算結果を確認し、e-Taxで送信する
  8. 受信通知を確認し、申告書の控え(PDF)を保存する
  9. 納税がある場合は納付方法を選び、期限までに納める

マイナポータル連携では、対応している情報(医療費の通知情報、ふるさと納税の寄附の情報、一部の保険料の控除証明書など)を取り込めます。どの情報が取り込めるかは発行元が対応しているかによるため、取り込まれなかったものは手入力します。

会計ソフトのスマホアプリで申告する場合

個人事業主やフリーランスで、売上や経費の取引が多い人は、会計ソフトのアプリを使うと流れがシンプルになります。

  1. 銀行口座やクレジットカードを連携し、明細を自動で取り込む
  2. レシートや領収書はアプリで撮影して登録する
  3. 取り込んだ明細を、経費の種類(勘定科目)ごとに確認・登録する
  4. 年が明けたら、アプリの案内に沿って決算の項目と控除を入力する
  5. 作成された申告書を確認し、e-Taxで送信する(アプリから送信できるかはサービスによる)

日々の記帳をスマホで少しずつ進めておけば、申告の時期にまとめて作業する必要がなくなります。移動中やすき間時間に明細を確認できるのも、アプリならではの利点です。

スマホアプリが使える主な会計ソフトは次のとおりです。アプリで対応している範囲や料金・条件は変わることがあるため、公式サイトで確認してください。

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特徴
  • 質問に答える形で帳簿づけと申告書作成を進められる
  • 銀行口座・カードの明細を取り込んで仕訳を自動化
  • スマホアプリから確定申告まで進められる
  • 連携できる金融機関・サービスが多い
  • 簿記に近い画面で、仕訳の中身を把握しやすい
  • 請求書・経費など同シリーズのサービスと連携できる
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※ 2026年時点の一般的な情報です。料金・機能・キャンペーンは各社の公式サイトでご確認ください。

スマホでできること・できないこと

スマホでの申告は便利ですが、すべての作業がスマホに向いているわけではありません。次の表を目安に、パソコンと使い分けましょう。

作業 スマホでの扱い 補足
e-Taxでの申告書の送信 できる マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホが必要
控除の情報の取り込み できる マイナポータル連携で対応している情報に限る
レシートの撮影・明細の確認 できる 会計ソフトのアプリを使う
税金の納付 できる クレジットカード納付やスマホアプリ納付など。手数料や上限は国税庁で確認
大量の取引の入力・修正 向かない 画面が小さく、確認漏れが起きやすい
減価償却などの決算整理 向かない場合がある 設定項目が多いため、パソコンのほうが確認しやすい
特殊な申告(損失の繰越など) 対応していない場合がある 作成コーナーやアプリが対応しているか事前に確認する

取引が多い年や、初めて青色申告決算書を作る年は、作成はパソコンで行い、送信だけスマホのマイナンバーカード読み取りを使う、という組み合わせも現実的です。

スマホ申告でつまずきやすいポイント

  • カードが読み取れない:スマホの読み取り位置は機種ごとに違います。ケースを外し、カードを動かさずに置くと読み取れることがあります。
  • 期限直前の混雑:申告期限の直前はアクセスが集中しやすいため、余裕をもって送信しましょう。
  • 送信できたか分からない:送信後に表示される受信通知や、メッセージボックスで受け付けを確認します。
  • 控えをなくす:申告書の控えのPDFは、翌年の申告や各種の手続きで使うことがあります。クラウドストレージなどに保存しておきましょう。
  • 入力した金額のミス:送信前に、売上や経費の合計が帳簿の集計と一致しているかを確認します。

まとめ

確定申告は、マイナンバーカードと対応するスマホがあれば、作成コーナーか会計ソフトのアプリを使ってスマホで終わらせられます。入力項目が少ない人は作成コーナー、事業の取引が多い人は会計ソフトのアプリで日々記帳しておくのが効率的です。

次にやることは、次の3つです。

  1. マイナンバーカードの電子証明書の有効期限と、2種類の暗証番号を確認する
  2. スマホにマイナポータルアプリを入れ、カードが読み取れるか試しておく
  3. 事業の収入がある人は、会計ソフトのアプリで今のうちから記帳を始める

※ 記事の内容は公開・更新時点の一般的な情報です。税金・制度の個別の判断は、税理士や税務署にご確認ください。サービスの料金・条件は各社の公式サイトでご確認ください。