仕事環境更新 2026.10.27読了 7分

仕事用ガジェットを経費にするときの考え方|購入から処分までの確認ポイント

PCやスマホ、イヤホン、タブレットなど仕事用のガジェットを経費にするときの考え方を、購入前の判断、金額の数え方、私用と兼ねる場合の按分、修理や処分のとき、残しておく記録の順に整理しました。確認用のチェックリスト付きです。

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仕事用にPCやモニター、イヤホン、タブレットなどを買うとき、「これは経費にしていいのか」「私用でも使うけれど大丈夫か」と迷う人は多いと思います。ガジェットは仕事とプライベートの両方で使いやすく、金額も数千円から数十万円まで幅があるため、判断に迷いやすい支出の代表です。

ガジェットを経費にするときは、「事業のために使っているか」という基本に加えて、金額の数え方、私用と兼ねる場合の分け方、修理や処分のときの扱いなど、買ってから手放すまでに確認したいポイントがいくつかあります。

この記事では、ガジェットの購入から処分までの流れに沿って、経費にするときの考え方と、残しておきたい記録を整理します。経費全般の早見表、減価償却の計算、家事按分の詳しい計算例は、それぞれ別の記事で詳しく解説します。税金の扱いは個別の状況で変わることがあるため、判断に迷うときは税務署や税理士に確認してください。

購入前に考えたい「事業で使うか」

経費(必要経費)にできるのは、事業の収入を得るために必要な支出です。ガジェットの場合は、次のような点を自分で説明できるかが判断の手がかりになります。

  • 仕事のどの場面で使うか:例えば「Web会議用のヘッドセット」「デザインの確認用のタブレット」など、使う場面が具体的に言えるか
  • 仕事にどのくらい使うか:仕事専用か、私用と兼ねるか。兼ねる場合はおおよその割合
  • 今の仕事に必要か:将来やりたい仕事のためだけでなく、今の業務とのつながりがあるか

「仕事にも使えそうだから」という理由だけでは、事業のための支出と説明しにくい場合があります。反対に、仕事での使い道がはっきりしていれば、ゲーム機能のある端末など私用にも使えそうなものでも、仕事で使う分を経費として考えられる場合があります。

金額の数え方:1つあたり・付随費用・税込か税抜か

ガジェットのように長く使うものは、購入金額によって、買った年に全額を経費にできるか、数年に分けて経費にするか(減価償却)が変わります。おおまかには、10万円未満、10万円以上20万円未満、それ以上、などの区分で扱いが分かれます。区分ごとの扱いの早見表は、経費一覧の記事で整理しています。

ここでは、その金額をどう数えるかについて、迷いやすいポイントをまとめます。

迷いやすい点 考え方の目安
1つあたりの単位 一般に、通常1単位として取引される単位ごとに判定するとされています。セットで1つの機能を持つものは、セット全体で考える場合があります
送料や設定費用 購入のためにかかった送料や設置の費用は、原則として購入金額に含めて考えます
税込か税抜か 消費税の経理方式によって変わります。免税事業者は税込の金額で判定します
同時に買った周辺機器 本体と別々に使えるものか、本体と一体で使うものかで、まとめて考えるかが変わる場合があります
中古品 減価償却をする場合、耐用年数の考え方が新品と異なります

例えば、複数の機器をまとめて買ったときに、1つあたりの金額で考えるか、まとめた金額で考えるかによって、その年に経費にできる金額が変わることがあります。判断に迷う場合は、購入前に税務署や税理士に確認しておくと安心です。

私用と兼ねるガジェットの分け方

スマホやPC、タブレット、イヤホンなどは、仕事とプライベートの両方で使うことが多いガジェットです。この場合は、仕事で使った割合の分だけを経費にします。これを家事按分(かじあんぶん)といいます。

ガジェットの按分では、次のような根拠で割合を考えるのが一般的です。

  • 使う時間:1週間のうち、仕事で使う時間とプライベートで使う時間の割合
  • 使う日数:仕事の日だけ使うものなら、使った日数の割合
  • 使う用途:スマホなら、仕事の通話やメールと私用の割合

数年に分けて経費にする(減価償却する)ガジェットの場合も、毎年の減価償却費に仕事の割合をかけた分を経費にします。割合は根拠を説明できることが大切です。1週間ほど使い方を記録したメモを残しておくと、後から説明しやすくなります。

私物を仕事に使い始めた場合

開業前から持っていたPCなど、私用で買ったものを仕事に使い始める場合もあります。この場合も、仕事で使う分を経費として考えられることがありますが、計算の方法が新しく買った場合とは異なります。該当する場合は、国税庁の情報で確認するか、税務署や税理士に相談してください。

周辺機器・アプリ・修理・処分のとき

ガジェットにかかる支出は、本体の購入だけではありません。よくある支出の考え方を整理しておきます。

  • ケーブルや充電器などの小物:仕事用であれば、消耗品として経費にできる場合が多い支出です。
  • アプリやソフトの購入・サブスク:仕事で使うものは経費にできます。私用と兼ねる場合は按分します。
  • 修理費:故障を直して元の状態に戻すための修理は、一般に修理した年の経費として考えます。性能を高める改造のような支出は扱いが異なる場合があります。
  • 延長保証:保証の内容や期間によって扱いが変わることがあるため、迷う場合は確認します。
  • 処分や売却:数年に分けて経費にしている途中で処分したり売却したりした場合は、残っている金額の扱いなどの処理が必要になることがあります。

特に処分や売却は、買ったときに比べて見落としやすい場面です。ガジェットを手放すときは、帳簿上でその資産をどう扱うかを確認しておきましょう。会計ソフトを使っている場合は、固定資産の管理機能で処分の登録ができることがあります。

残しておく記録のチェックリスト

ガジェットを経費にするときは、次の記録を残しておきましょう。

  1. 領収書や納品書(ネット通販の場合は、購入履歴や電子の領収書のデータ)
  2. 購入した日と、仕事で使い始めた日
  3. 購入金額と、送料などの付随費用
  4. 仕事でどのように使うかのメモ
  5. 私用と兼ねる場合は、按分の割合と、その根拠
  6. 修理をした場合は、修理の内容と費用がわかる書類
  7. 処分・売却した場合は、その日付と金額がわかる記録

ネット通販などで受け取った電子の領収書は、データのまま保存するルールがあります。保存の要件は見直しが続いているため、2026年10月時点の情報ではなく、最新の内容を国税庁の公式情報で確認してください。

まとめ

仕事用ガジェットを経費にするときは、購入前に仕事での使い道を説明できるかを確認し、金額の数え方、私用と兼ねる場合の按分、修理や処分のときの扱いまで、買ってから手放すまでの流れで考えるのが大切です。税金の扱いは改正されることがあり、個別の判断が必要な場面もあるため、迷ったときは国税庁の公式情報を確認し、税務署や税理士に相談してください。

次にやることは、今使っている仕事用のガジェットを書き出し、購入日、金額、仕事で使う割合を一覧にすることです。そのうえで、領収書などの記録がそろっているかをチェックリストで確認しましょう。

※ 記事の内容は公開・更新時点の一般的な情報です。税金・制度の個別の判断は、税理士や税務署にご確認ください。サービスの料金・条件は各社の公式サイトでご確認ください。