AIで仕事効率化更新 2026.10.27読了 7分

AI×スプレッドシート活用術|関数とGASの作成をAIに任せるプロンプト例

スプレッドシートの関数やGoogle Apps Script(GAS)をAIに作ってもらう手順を、プロンプト例とあわせて紹介します。動かす前の確認方法や、権限・個人情報まわりの注意点もまとめました。

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売上の集計や案件の管理にスプレッドシートを使っていても、関数の書き方がわからず手作業で計算している、という人は少なくありません。「もっと自動化できそうだけれど、プログラムは書けない」と感じている人も多いでしょう。

生成AIは、やりたいことを日本語で伝えると、スプレッドシートの関数や、Googleスプレッドシートを自動で動かすプログラム「Google Apps Script(GAS)」のコードを書いてくれます。ただし、AIが書いた関数やコードは、そのままでは動かなかったり、意図と違う動きをしたりすることがあります。必ず人がテストして確認する前提で使いましょう。

この記事では、AIに関数やGASを頼むときの伝え方、そのまま使えるプロンプト例、動かす前のチェックリストを紹介します。

AIに任せやすいスプレッドシートの作業

スプレッドシートの作業のうち、AIに手伝ってもらいやすいものは次のとおりです。

やりたいこと AIに頼む内容 難易度の目安
条件つきの合計・件数 SUMIFS関数やCOUNTIFS関数の式を作る やさしい
別の表から値を引く VLOOKUP関数やXLOOKUP関数の式を作る やさしい
他人が作った式の理解 複雑な式の意味を説明してもらう やさしい
表の集計・並べ替え QUERY関数やピボットテーブルの手順を教えてもらう ふつう
毎月の定型作業 シートの複製や転記をGASで自動化する ふつう〜難しい
メールの送信など外部との連携 GASでGmailやカレンダーと連携する 難しい(慎重に)

まずは関数づくりから始め、慣れてきたらGASに進むのがおすすめです。関数は結果がその場で目に見えるので、AIの答えが正しいかを確かめやすいからです。

関数を作ってもらうときの伝え方とプロンプト例

関数を頼むときは、表の形を具体的に伝えるのがいちばんのコツです。「どの列に何が入っているか」「何行目から始まるか」「結果をどこに出したいか」を書きましょう。

プロンプト例:条件つきの集計

Googleスプレッドシートの関数を作ってください。「売上」シートのA列に日付、B列に取引先名、C列に金額(税込)が2行目から入っています。「集計」シートのA2セルに取引先名を入力すると、B2セルにその取引先の今年の売上合計が出るようにしたいです。式と、式の意味を一行ずつ説明してください。

プロンプト例:式の解説

次のスプレッドシートの式が何をしているか、初心者にもわかるように説明してください。どんなときにエラーになるかも教えてください。(ここに式を貼り付ける)

プロンプト例:エラーの原因探し

次の式を入れたところ「#N/A」と表示されました。考えられる原因を可能性の高い順に挙げ、それぞれの確かめ方を教えてください。表の構成は次のとおりです。(ここに式と表の構成を書く)

プロンプト例:見やすくする設定

「請求管理」シートのE列に入金予定日、F列に入金状況(「未入金」か「入金済み」)が入っています。今日の日付を過ぎていて、F列が「未入金」の行を赤く表示する条件付き書式の設定方法を、手順と式で教えてください。F列には、プルダウンで2つの値だけを選べるようにする方法もあわせて教えてください。

GASで定型作業を自動化するプロンプト例

GASを使うと、「毎月、テンプレートのシートを複製して名前を付ける」「チェックが入った行を別のシートに移す」といった作業を自動化できます。GASはスプレッドシートの「拡張機能」メニューから開くエディタにコードを貼り付けて使います。

プロンプト例:シートの複製

Googleスプレッドシートで使うGoogle Apps Scriptを書いてください。「テンプレート」という名前のシートを複製し、新しいシート名を「2026年11月」のように実行した月の年月にしたいです。同じ名前のシートがすでにある場合は、複製せずにメッセージを表示してください。コードの各部分にコメントで説明を入れ、使い方の手順も書いてください。

プロンプト例:条件に合う行の転記

「案件一覧」シートのF列が「完了」になっている行を、「完了案件」シートの最終行の下に転記し、元の行は削除せずに残すGASを書いてください。何行転記したかを最後に表示してください。テストしやすいよう、最初は転記だけを行い、削除などの取り消せない処理は入れないでください。

プロンプト例:コードのレビュー

次のGASのコードを読み、意図しない動作をしそうな点、データを消したり上書きしたりする処理、必要な権限を指摘してください。(ここにコードを貼り付ける)

AIが書いたコードは、自分でも説明できる範囲で使うことが大切です。わからない行があれば、そのまま使わずに「この行は何をしていますか」と聞き返しましょう。

AIが作った関数・GASを動かす前のチェックリスト

AIが作ったものは、次の手順で確認してから本番のシートで使いましょう。

  1. 本番のファイルではなく、コピーしたファイルやテスト用のシートで動かす
  2. 結果が正しいか、数件は手計算や目視で照らし合わせる
  3. 空欄、0、日付の形式の違いなど、例外的なデータを入れて試す
  4. GASの場合は、実行時に求められる権限(アクセスを許可する範囲)の内容を読んでから許可する
  5. データの削除や上書き、メール送信を含む処理は、特に慎重に確認する
  6. 問題がなければ、本番のシートに反映し、元に戻せるよう版の履歴を確認しておく

GASには、1日に実行できる処理の量などに制限があります。制限の内容は変わることがあるので、大量のデータを扱う場合や、メールを自動送信する場合は、Googleの公式ドキュメントで確認してください。

自動化の目的が「毎月同じ作業をくり返すこと」であれば、GASを決まった時間に自動で実行する「トリガー」という設定も使えます。ただし、自動で動くほど誤りに気づきにくくなるので、まずは手動で何度か実行し、結果が安定してから設定しましょう。

うまくいかないときの直し方

AIが書いた関数やコードが動かないときは、次の情報をAIに伝えると、原因を見つけやすくなります。

  • 表示されたエラーメッセージ(全文をそのまま)
  • どの操作をしたときにエラーが出たか
  • 期待していた結果と、実際の結果の違い
  • 表の構成(列名とデータの形式)

プロンプト例:エラーの修正

先ほどのGASを実行したところ、次のエラーが出ました。原因の候補を挙げ、修正したコードを示してください。修正した箇所には、何を変えたかをコメントで書いてください。(ここにエラーメッセージを貼り付ける)

まとめ

生成AIを使えば、プログラミングの経験がなくても、スプレッドシートの関数やGASを作れる場面が増えます。ただし、AIが書いたものは誤りを含むことがあるため、テスト用のシートで試し、結果を自分の目で確かめることが欠かせません。

まずは今使っている売上表や案件表で、手作業で計算している部分を1つ選び、この記事の「条件つきの集計」のプロンプトで関数を作ってみてください。関数に慣れたら、毎月くり返している作業をGASで自動化することに挑戦してみましょう。

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